2016/02/14

「高価な新憲法」-尾崎咢堂 「民主政治読本」より

尾崎行雄著、石田尊昭編集の「民主政治読本」
 復刻版 世論時報社 の 中から

この本について、石田氏は

「敗戦後、戦争の責任は軍部にあるといい、それをゆるした政党に
あるといい、その政党を構成した政治家にあるといいながら、その政治家を選んだ自分たちの責任は棚上げにする国民に対し、尾崎は厳しい目を向ける。
そうした国民性を変えるため、すなわち、立憲主義と民主主義に対する国民の理解と自覚を促すために書かれたのが、「民主政治読本」」と記しています。

日本国憲法が施行された年に刊行されたもので、国民、有権者への苦言がちりばめられています。

賛同できる点や???の点いろいろですが、
今の情勢に響く言葉がちりばめられていて、
ときどき、ひもといています。

短いまとまりで構成されているので、読み進めやすいので、
少しづつ心に残った部分を紹介します。

p54
「高価な新憲法」

高い代償を払って買ったものは大切にするが、ただでもらったものは粗末にするのが人情だ。今度の新憲法も、国民が骨を折って手に入れたのなら大切にするだろうが、連合軍の贈り物としてただでもらったようなものだかから、どうせろくな使い方はしないだろうと言う人がいる。

 しかし、今度の新憲法をただと思うほど、敗戦に対する認識不足の国民なら、もはやとうてい独立国家を
営む資格はない。
ただどころか、この憲法は数百万の人の命と、数千億円の戦費と、台湾、朝鮮、樺太、千島等の領土と、無条件降伏という最大の不名誉を代償にして、やっと手に入れた宝である。
おそらく、世界中にこんな高い代償を払った憲法はないだろう。
ただでもらったなどと思ったらバチがあたる。

 その代償はいかに高かろうとも、幸いにこの憲法を活用
して、日本を立派な平和国家として立て直すことができさえすれば、われわれの子孫は決して高すぎたとは言わないであろう。
新憲法こそは、日本の前進を照らす光明である。

尾崎行雄の言葉、戦後新憲法にこめられた希望

7月の参議院選挙、今に生きる私たちの責任は重い。