2014/09/30

反対討論を行いました。

日本共産党を代表して、議案第62号2013年度 相模原市一般会計歳入歳出決算、議案第63号 相模原市国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算、
議案第64号 相模原市介護保険事業特別会計歳入歳出決算を認定することに反対する立場から討論を行います。

 2012年末の衆議院選挙後、誕生した第2次安倍政権は、アベノミクスと銘打って、金融経済対策を次々と打ち出しましたが、経済の好循環どころか、事態は悪循環の危険水域に入ったと言われています。
 年収200万円以下の働く貧困層、ワーキングプアが阿倍政権発足1年で30万人増えて、1100万人を越えたことが国税庁の民間給与実態統計調査で明らかになりました。過去15年間で比較しても低賃金の労働者は1・5倍も増加しています。
 昨年は年金の削減や生活保護の生活扶助額引き下げなど、社会保障制度の連続改悪と消費税の8%増税の強行で、全体としては、消費マインドは冷え込み、国民の生活不安、将来不安が増大しました。

 国民は生存権基本的人権の侵害として、年金や生活保護制度改悪に対し、不服審査請求が全国で次々と広がりました。本市においても、過去最大規模の不服審査請求が提出されています。

 安倍政権は、国民の貧困と格差を拡大する一方、大企業の内部留保が285兆円に大きくふくらむ、というあからさまな財界主導の大企業優先の国政運営となっています。
 大企業を伸ばせば、国民へのトリクルダウン効果で国民も豊かになるという考え方は明らかに間違いである、という現実となっています。

 秘密保護法、集団的自衛権の行使容認する閣議決定、沖縄の辺野古新基地建設の為のボール リング調査の強行、武器三原則の緩和による、武器輸出拡大など、また、 原発再稼働、医療・介護総合法、子ども・子育て新制度など、来年度からの実施はさ らなる、国民との矛盾を引き起こし、国民と事業者の批判と不信感、怒りが広がることと思います。

 こうした平和・民主主義・くらしを壊す安倍内閣の悪政から、市民を守るために、地方分権 を生かし、市民の暮らしを応援する市政へ、市民の声、願いに耳を傾け、相模原に住んで良かった、住み続けたいと誇れるまちづくりがめざされたか、決算にあ たり、市政運営・財政運営の基本姿勢、具体的施策について、問題を感じた点、以下指摘いたします。

 歳入についてですが、市税全体では6億円増収 0,6%の伸びとなっていますが、歳入の根幹である、市民税は、全体では前年度比8億円の減少、内訳を見ますと、法人分が9億7000万円の減収となっています。

 13年度 法人市民税の資本金別内訳を見ますと、資本金 50億円超える法人税割額が前 年度比78%で、約6億円も減少していますが、そのうち数社は業績悪化によるものではなく、納税申告が変わったことで、かぎりなく、ゼロの納税となってい るとのことです。税制上の優遇税制によるものです。
 株式会社トヨタが、5年間法人税ゼロとの衝撃的な事実を社長自ら公言したとの報道もありました。
 こうした大企業優遇税制は見直すべきであります。
  
 納税は、応能負担が原則であることを踏まえ、市民の生活の実態に寄り添いながら、減免制度等を適切に応じていくことが必要と考えます。
 その点からみていくと、市民税や国保税の減免制度が十分対象者に周知され、制度利用につながっているか、実績件数を見たとき、不十分ではないかと思われます。

 市民税の生活困窮の事由による、減免実績はわずか、8件のみですし、介護認定された方、 扶養している方の税金の軽減に繋がる障がい者控除の認定実績件数は人口約13万人の海老名市での認定実績が639件のところ、人口72万人の本市実績件数 は606件となっています。単純比較をしても本市は少なすぎることがわかります。
 本市は新規認定者のみに申請書を同封している方法にしてから、申請者数、認定者数が減少したままとなっています。
 新規の方のみでなく、全介護認定者にきちんと申請書等を同封する方法に戻せば、より周知が図られ、申請に繋がると思われます。
 高齢者の生活に直結する所得階層を決定づける、こうした重要な制度は周知を徹底すべき、工夫と努力を求めるものです。

 各施策についてですが、
子育て支援策のさらなる充実は、本市の活力、魅力、人口維持の上でも緊急課題です。
●小児医療費助成については、段階的に年齢引き上げをしてきて、来年度から小学6年生までに無料ということになります。子どもの貧困対策が急務になり、全国的に見れば、20政令市中、すでに6市では、中学3年生までに助成を実施しています。
総合計画の後期実施計画にきちんと位置づけ、計画的に実施することで、子育てしやすい相模原、子育てするなら相模原と若い世代が転出しない、引き続き本市を選んでもらえるまちづくりを目指すことを要望します。

●保育待機児解消について、国も各自治体も緊急課題として取り組んでいます。本市も計画的に整備してきていますが、そもそも、待機児定義が国通りでは、実態と乖離してしまいます。
本年4月1日現在の待機児は、93人となっていましたが、

1園のみ希望した人は134人、育休中で入園希望の人が23人
自宅で求職活動し、入園希望が237人、合計394人は待機児とカウントしない為、入園希望の切実な願いに答えるものとならない、のではないかと危惧します。

 今後、こうした定義を変え、潜在保育所希望者をも想定して、認可保育所整備を基本にして、待機児解消を図るべきです。

 子ども・子育て新制度のもとでの保育行政がスタートしようとしていますが、保育士の専門 性、給食、面積、ランチルーム整備など、現行の水準を後退させることなく、0歳からの乳幼児の安全と最善の利益を守る保育環境に市として責任をもつ姿勢で 臨んでいただきたいと要望します。

 保育士始め、福祉サービスに従事する人材確保、相談体制等は、市が一元的に把握しながら、今後想定される、さらなる人材不足に対し、対策を講じるべきであり、組織、体制構築を早急に取り組むことを要望します。
  
●学童保育待機児解消についてですが、小学校生の行方不明、事故事件が相次ぐなど、子どもの放課後の安全確保は切実な要求となっています。
新制度で放課後児童クラブが初めて法的に位置づけられ、基準が定められ、一定の前進が図られることになりました。
本市は旧市においては全小学校に学童クラブが設置されるなど、ハード面、ソフト面での充実が順次図られてきたことは評価したいと思います。
 津久井地域での小学校ごとの整備要望、小学6年生までの学童入所希望に応えられるよう、今後計画的に、整備が図られること、指導員の処遇改善で人材確保と定着が図られるよう、必要な予算確保を要望いたします。

●生活保護の生活扶助費の連続削減に連動して、市単独減免制度へ影響をおよばさないよう、配慮がなされたことは、国の通知もあり、適切な対応だったと思います。
 安倍政権は今年中に来年度の消費税増税を断行するかどうか、決断するとのことですが、市民に暮らしはますます、苦しくなるばかりとなりますので、来年も引き続き、連動させない、影響させない、市の決断を求めるものです。

 就学援助制度は基準額を生活保護額と連動させて、対象者を縮小させた、全国でも数少ない自治体となりましたが、来年度にあたっては、保護者の影響の大きさを鑑みて連動させるべきではないこと、指摘いたします。

●災害対策の緊急雨水対策事業についてですが、昨今の異常気象による大雨、地震、竜巻など が、もはや、異常でなく、いつどこにでも起こる可能性のある自然災害と意識されるようになっています。住民の生命と財産を守る責任からも、緊急優先課題と して、早期対応が迫られています。

 市内99箇所で浸水被害対策の解消を図るとしてそのうち44箇所を重点事業箇所と位置づけ、現在10箇所が完了、雨水管整備中が2箇所で、残る32箇所について、被害が生じないうちに、早期に着手、完了すべきで取り組み強化を求めるものです。
 土砂災害等、危険箇所と指摘されている地点は、今回の広島の教訓から学び、決して同じような事態を招かないよう、住民の意識啓発、防災訓練、対策等、万全を図ることを強く要望します。

●産業振興については、
 市は、「相模原市産業集積促進条例の改正案」を準備し、企業誘致を促進するための新たな仕組みをつくろうとしています。
これまでの「ステップ50」の制度内容に比べても補助金の支援対象企業を大きく広げる
内容です。
 しかし、企業が進出先を決めるとき、自治体の補助金の有無は判断の基準として
あまり重視されていないということは、各種調査によって明らかになっています。
 自治体の経済政策は地元の中小企業業者を直接応援するものこそ重視すべきと考えます。
住宅リフォーム助成制度を経済政策として位置づけ、もっと単純で使いやすいものに改めて予算規模を拡大すること、店舗リフォーム助成制度を導入することを求めます。

●農林水産業費の決算額は歳出総額2455億円中、    8億800万円で、財源内訳では本市の一般財源は、わずか、6億9000万円です。一般会計構成比の0,3% 前年度比3200万円減額、となっています。
 地球環境の変動、自然災害が地球規模でおきていて、食糧を安価に輸入できる環境ではなくなることを想定すれば、食料自給率の引き上げ、地産地消を真剣に 探求、実現していくことが求められていること、地元の安全な食料へのニーズの高まり、農畜産などブランド化によって、地名度向上を目指すことなど、もっと 踏み込んだ取り組みが必要と考えます。

 待ち望まれていた農産物直売所がスタートしましたが、品揃え始め、組織的効果的取り組みが必要な現状です。

 橋本には農業高校である相原高校、矢部には麻布大学など、駅近くに存在し、地域や若者、 子どもたちに農業への関心と興味を高めるに貢献しています。こうした特徴や、意欲に満ちた後継者づくりに都市部と農業、林業などとのバランスのとれた、魅 力的なまちづくりがめざされるべきで、相応の予算を投入すること、要望します。

●教育局予算枠の中での調整で、教育現場、子どもたちの環境の充実が図られず、しわ寄せがきているのではないか、という点です。
 局全体予算枠のなかに納めるために、増大したところがあると、どこかを削減せざるを得ない、という運用がなされるなかで、子どもたちの学び育つ環境の後退や教職員への負担増になっていないか、教育行政の姿勢が問われることになります。

 学校図書整理員を削減し、その影響はない、と言いきっている姿勢は認識の点でも、国の方向性からも、問題を感じます。

 豊かな人格形成に寄与する読書への支援に力を尽くしている専門家としての図書整理員の存在を軽視し、読書のもつ深い意義を否定することになりかねないもので、これまでの立脚点との違いを感じざるをえません。

 子どもたちの五感を働かせる体験学習とともに、イマジョネーション力とクリエイティブ力をはぐぐむ学校図書館や図書司書、整理員は後退させるべきではありません。
 国の方向性にそって、本市でもさらに充実させることを要望します。

 少人数学級については、国の動向まちではなく、常勤教員採用権限を生かして、少人数学級は、学力向上、教員の長時間勤務解消、いじめ対策等様々な教育課題の解決の最も有効な対策の1つと考えるものです。
 少人数学級の有効性はすでに実証されていることからも、中学3年生の35人学級実施につづき、更に計画的に段階的に推進されることを要望します。

 小中学校の不登校生が増加しています。
 昨年度は全国で7000人増、本市においても前年度比約 100人の増加です。しかしながら、増加している実態に合わせて、相談体制がとられているとは いいがたい現状です。    相談員119名中、常勤は15名、非常勤が104名で、相談増加や不登校生増加に対し、カウンセラーや相談員等の体制と予 算、決算額はほとんど変わっていません。
 現場の実態に即して、必要な体制充実を図るべきです。  
相談員の過重な負担とならないよう、適切な体制強化を図ること、福祉や医療につなげる専門的見地をもつスクールソーシャルワーカーの複数配置、また相談員は、非常勤ではなく、経験が蓄積され、より専門性を高めて行ける常勤相談員を増員することを要望します。

●今後のまちづくりについてですが、広域交流拠点都市とか、
企業と人に選ばれるまちへ、など、都市間競争に打ち勝つためのまちづくり、リニア中央新幹線駅を前提として、リニア駅にふさわしい駅前再開発などの大型公 共事業は、不確定要因が多すぎること、経済波及効果の推計が甘すぎるのではないか、など、問題が多く、相模大野駅西口再開発後の現状を見ても、発想の転換 が必要ではないでしょうか

 まちの活力は、外から選ばれるためのまちづくりから、現に住んでいる人や、事業活動を 行っている事業者がどれだけ、わがまちを愛し、誇りをもち、いきいきと魅力を生かし、新たに価値を生み出していけるか、まさに、人材と地域ネットワークが いかされて内部から輝いてこそ、外からの評価を得ることができ、選ばれていくのではないでしょうか。
 
 今会議にだされています、麻溝台、新磯野第一整備地区区画整理事業については、これまで、この地域に整備されてこなかった公共施設等、地元住民の要望を踏まえた、まちづくり、地権者とともに、周辺地域住民の声を生かしたまちづくりになるよう、要望します。

●リニア中央新幹線についてですが、
 新聞やテレビ等で、夢のリニア新幹線という描き出し方一辺倒の報道姿勢から、徐々に変化が見られるよになり、様々な、かつ重大な環境への影響が避けられない、警鐘を鳴らす角度からの報道がされるようになっています。

 また、国会での議論もようやく、国土交通委員会はじめ、具体的な論点からの議論が重ねられています。
 関係自治体も危機感をもって、発言しています。
 山本静岡市副市長は「環境破壊の懸念をJR東海に伝えてきたが、払拭する回答がない。納得するまで着工は認められない」
 と、9月24日の日本共産党国会議員団との懇談で主張されています。
 専門家やジャーナリストの警鐘を鳴らす発言、出版、講演や、関係自治体の住民運動のネットワークも高まりが背景にあると思います。

 本市における建設発生残土、地下水問題、相原高校移転問題、電磁波問題など、指摘されてきたことに対し、結局、補正環境影響評価書でも、明確には示されませんでした。
 専門家や住民からの不信、不安、批判は高まるばかりです。
そんな中で建設が強行され、市当局が事業者協力で市民と対峙する関係となることは不幸であり、避けなければなりません。

  今後事業者による、リニア建設に関わるモニタリング結果が出たとき、本市として、環境 影響評価審査会の機能を生かし、主体的に、検証していくために、環境審査会の意見を伺っていく、独自の組織的対応を行っていくとの、考えが示されました。  これから、環境影響審査会委員の人選にあたっては、こうした現局面に必要な専門家を配置し、市は市民の生活と自然環境保全に責任をもって臨むよう、要望 します。

 繰り返し主張していますが、私達は、リニア中央新幹線は、経済性・採算性、自然環境や生 活環境に与える重大な影響、エネルギー消費量が高いことなど、様々な点で、あまりにも問題が多く、納得ができません。国民的議論も始まったばかり、リニア 新幹線建設は強行すべきでなく、中止をすべきと考えます。

●米軍基地についてですが、世界の紛争が続くなか、安倍政権は、秘密保護法、武器三原則の 緩和による、武器輸出、これまで憲法9条のもとでは許されなかった集団的自衛権の行使容認で、日本が攻撃されていなくても、自衛隊が海外で戦争ができると し、来年通常国会に個別改正法案が出されようとしています。
 日本にはオスプレイが我が物顔に飛び交い、新基地反対の沖縄県民の意志を踏みにじって強圧的に新基地が建設されようとしています。
 本市の爆音被害・自衛隊との一体的訓練等、基地がある故の不安、危険は一層高まっています。

 市長は地位協定違反があれば、都度、毅然とアメリカにも、防衛省にも、市民の声を代表して、言うべきことは言う立場で、基地強化は許さない、オスプレイ、市街化上空を飛ぶな、の声を上げていただきたい、と要望するものです。
   
次ぎに国民健康保険事業特別会計についてですが、
  私達は国民健康保険税が高すぎる、引き下げるべきと、主張し続けてきました。根底には国保運営の構造的欠陥があること、国が、国の負担割合を減らし、 運営者と国民に負担転化していることがあるという認識にたって、国の負担割合を引き上げることを求め、自治体からも国に強く求めるよう、要望してきまし た。
 本市の国保税額、一人当たりの引き上げ増加額の推移を見ていきますと15年度は6723円増 17年度に5033円増 19年度 7838円増 22年度 4300円増 そして昨年度、25年度は4200円増となっています。
2~3年おきに引き上げてきたということです。 25年度については、低所得層への大きな引き上げにならないよう配慮した、減免制度の拡充をした、としていますが、滞納世帯数は高い水準のままとなっています。
 条例減免のなかの生活困窮事由での減免はわずか、20件です。基準を緩和し、市民の生活実態に即して、軽減措置を執るべきと考えます。
 命と健康を守る上で保険証が手元にある、ということはきわめて重要なことですが、本市では被保険者に保険証が届いていない数は、短期被保険証が1804世帯、資格証明書 69世帯、いわゆる留め置き数がきわめて高いことは問題であり、早期に改善を求めるものです。

 今後広域化ということで、制度運用が変わろうとしていますが、国民健康保険制度は社会保障制度であることを念頭にいれ、制度後退にならないよう、市もきちんと意見をあげ、取り組んでいくことを要望します。 

最後に介護保険事業特別会計についてですが、
    高齢者の生活保護受給世帯が増加しています。
 低年金のうえ、連続する年金減額、物価高、消費税増税など、可処分所得が低下する年金生活者にとって、特別徴収として年金天引きされる介護保険料が高すぎるの声が広がっています。
 介護保険制度の構造的な問題でもありますが、軽減制度を対象者にきちんと周知し、制度活用につなげること、要介護度認定申請はきちんと受け付けること、低所得者の高齢者施設入所、
を保障する整備計画と整備、介護予防事業の充実、ボランティア頼みでなく、市がきちんと責任をもって、地域の高齢者の老後を保障すること、時期計画策定に反映することを要望します。
  
   以上 討論と致します。